2017/05/05
5月5日、6日とスウェーデンのイエテボリにて、5th Jan Lindhe International Symposiumが開催されました。
歯科界=スカンジナビアorUSAなのですが、どちらも研究が盛んに行われております。
特にスウェーデンのイエテボリ大学は、チタンが骨と結合することを発見し、その後インプラントの生みの親となる故ブロネマルク先生や、歯周病学の世界的権威であるヤーンリンデ先生を輩出しております。
リンデ先生は現在80歳を超えるご高齢で第一線こそ退いておられますが、まだまだ表舞台に立つ現役でいらっしゃいます。そのリンデ先生の功績を称えたのがこのシンポジウムなのです。
会場は、まさに大学の講堂であり、人数で言うとせいぜい300名入るかどうか、といった広さではあるが、さすが世界をリードするイエテボリ大とあって、ただならぬオーラを感じました。
ここで発表される先生方は、第一線の研究者であり、臨床家でもあります。まさに世界最高峰のDrが集まり、短期間ではありますが近年のトレンドを発表されます。私の、そして歯科の聖地ともいえるこの場所に初参加ということで、簡単にレポートさせていただきます。
テーマ“Looking to the future of periodontal/implant therapy”に沿った3つのパートがあり、各々
1、The future of periodontal and peri-implant diseases
2、The future of periodontal therapy
3、The future of dental implant therapy
となっていました。5日(金)は1,2が行われ、各パート4名のスピーカーがいらっしゃいました。
全体の流れとしては、歯周病の今後の展望や、歯周病・インプラント周囲炎らの全身との関わり、抗菌剤(耐性菌問題など)から、歯周病などで失った部分のマネージメント、欠損補綴の話、そしてインプラント周囲炎から~やはり歯を守るというわれわれの根本的な使命へと結びついていました。
また、特別講演として、The Jan Lindhe Award を受賞したDr.Schwarz Fの講演は歯牙を骨に置換させるというコロンブスの卵のような内容であり、確かにNyman先生のHealing following implantation fo periodontitis affected root into gingival tissue J.C.P/1980を発展させた論理で、非常に興味深く感じました。
1日半という短いスケジュールなのですが、会場には世界各国からこの会を楽しみにしていた面々が集まっていました。
私にとっては、論文で学ばせてもらっているお馴染みの名前の先生たちが、ティータイムには同じ空間同じテーブルにいる事に良い違和感を感じながら、聖地イエテボリを満喫していました。
T Berglund教授と、前教授Jan Wenstrom先生。
弘岡先生と大学院時代の同級生、ジョバンニセリーノ先生。現在スウェーデンのボロスでご勤務。
弘岡先生夫妻をはじめ、セリーノ先生夫妻、富岡先生、古賀先生、ご指導いただいている先生方とスウェーデンの離島のレストランで夕食を頂きました。
この後船を乗り過ごしたりといろいろあったのですが、旅のハプニングもいい思い出になり、絆が深まった良い旅でした!